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男性育休組み合わせ取得ガイド【第2回】育児休業給付金の申請手続き【総務担当者向け】

育児休業給付金の支給申請フロー 2025年改正育児介護休業法
育児休業給付金の支給申請フローをしっかり押さえましょう
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本記事は「2025年改正育児介護休業法シリーズ」の第27弾です。他のシリーズの記事はコチラから👉2025年育児介護休業法改正|企業がすべき対応と助成金情報

前回の記事では、育休取得の検討から会社への正式な申出までの初期ステップを解説しました。

前回の記事は👉男性育休を組み合わせて取得する申請手順|必要書類と期限を解説

育休申出が完了した後、人事担当者が次に対応すべきは育児休業給付金の申請手続きです。

本記事では、給付金の申請手続きと具体的なフローを企業側・従業員側の両視点から時系列で解説します。

この記事で分かること

  • 育児休業給付金の支給額(67%/50%)と雇用保険の加入要件
  • 申請は原則会社経由で、初回は育休開始から4ヶ月以内に行うルール
  • 産後パパ育休の給付金に必要な「通算14日以上の取得」という支給条件
  • 給付金は2ヶ月ごとの事後申請・事後払いである点
  • 具体的な事例で見る申請タイミングと振込までのスケジュール

男性育休の組み合わせ取得に対応|育児休業給付金の申請手続きと注意点

育児休業給付金は、雇用保険から支給される制度で、育休期間中の従業員の収入を補填します。

人事担当者として制度の概要を把握しておくことが、従業員への適切なサポートにつながります。

育児休業給付金とは|支給対象・受給条件をわかりやすく解説

給付金の支給要件は、雇用保険の被保険者であること、かつ育児休業開始前の2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヶ月以上あることです。

従業員が要件を満たしているか、事前に確認しておきましょう。

  • 支給期間
    • 原則として子が1歳になるまで(保育園入園不可など特定の事情がある場合は最長2歳まで延長可能)。
  • 支給額の算出方法
    • 休業開始時賃金日額に基づき、休業開始から180日間は賃金の約67%、それ以降は約50%が支給されます。
  • 複数制度を組み合わせた分割取得の場合も給付金は支給されます。各育休期間について定められた申請手続きを行えば問題ありません。

従業員への給付金申請案内|必要書類と手続きの流れ

育児休業給付金の申請は原則として会社がハローワークに対して行います。従業員への案内時に、直接ハローワークに出向く必要はほとんどない点を伝えておきましょう。

  • 申請に必要な情報の準備
    • 給付金申請にあたり、従業員に準備を依頼する主な書類は振込口座の通帳の写しです。
    • 依頼の際は提出期限を明示し、速やかに提出してもらえるよう案内しましょう。
  • 従業員への申請書配布と提出依頼
    • 「育児休業給付金支給申請書」を従業員に配布し、提出期日を明示した上で記入・提出を依頼しましょう。
    • 提出された申請書に記入漏れや誤りがないか、企業側でも確認することが重要です。

育児休業給付金の申請書作成とハローワーク提出手順

従業員から必要書類を受け取ったら、以下の手順でハローワークへの申請手続きを進めましょう。

  • 申請書類の作成とハローワークへの提出
    • 従業員の育児休業開始後、「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」などの必要書類を作成し、従業員から提出された申請書・賃金台帳の写し・出勤簿の写し・住民票記載事項証明書などとともに管轄のハローワークへ提出します。
    • 初回申請
      • 育休開始から4ヶ月以内。
    • 2回目以降
      • 原則として2ヶ月ごと。
  • 複数制度を組み合わせた分割取得の場合の申請
    • 複数制度を組み合わせた分割取得の場合も、それぞれの育休期間について給付金の申請が必要です。
    • 期間ごとに申請期限が異なるため、取得スケジュールと申請スケジュールを同時に管理しましょう。
  • 従業員への給付金に関する情報提供
    • 給付金はハローワークから従業員の口座へ直接振り込まれます。支給の進捗状況やおおよその支給日を従業員に適切に共有することで、育休中の不安解消につながります。

事例解説|パパママ育休プラスを活用した場合の給付金申請フロー

女性従業員が2026年7月10日に出産し、夫婦で「パパママ育休プラス」を活用して育休を取得するケースを例に、給付金申請の具体的な流れを解説します。

事例の前提条件

  • 妻Aさん
    • 2026年7月10日出産。産後休業後に育児休業を取得予定。
  • 夫Bさん
    • 産後パパ育休とパパママ育休プラスを組み合わせて育休を取得予定。

妻Aさんの産後休業・育児休業期間

  • 出産日
    • 2026年7月10日
  • Aさんの産後休業期間
    • 2026年7月11日 〜 2026年9月7日(出産翌日から8週間=56日間)
    • ※産後休業中は健康保険からの出産手当金が支給されます。育児休業給付金とは別制度です。
  • Aさんの育児休業開始予定日
    • 2026年9月8日(産後休業終了翌日)
  • Aさんの育児休業終了予定日
    • 2027年7月9日(子が1歳になる前日)

夫Bさんの育児休業取得期間

  • 育休期間①(産後パパ育休)
    • 1回目:2026年7月10日〜2026年7月16日(7日間)
    • 2回目:2026年7月25日〜2026年8月8日(15日間)
  • 育休期間②(通常の育児休業 / パパママ育休プラス適用)
    • 2027年7月10日 〜 2027年9月9日(子が1歳から1歳2ヶ月になる前日まで)
    • ※妻Aさんが子の1歳まで育休を取得しているため、パパママ育休プラスの適用によりBさんは子が1歳2ヶ月になる前日まで育休を取得できます。

妻Aさんの育児休業給付金 申請フロー

夫婦それぞれが育児休業の要件を満たしていれば、夫婦同時に給付金を受け取ることができます。従業員への案内時にあわせて伝えておきましょう。

ステップ1 Aさんの育児休業給付金申請(初回)

1. 育休期間
  • 2026年9月8日 〜 2027年7月9日
2. 給付対象期間
  • 2026年9月8日 〜 2026年11月7日(育休開始から最初の2ヶ月間)
    • ※育児休業給付金は、基本的に2ヶ月単位で支給されます。
3. 申請書の配布・記入依頼

給付対象期間(2026年9月8日〜11月7日)終了後、内容が確定した時点で申請書を配布します。(例:2026年10月下旬〜11月上旬頃)

4. 従業員からの必要書類受け取り
  • 提出期限
    • 会社指定の期日(例: 2026年11月中旬頃まで)
  • 受け取る書類
    • 育児休業給付金支給申請書
    • 振込口座の通帳の写し
    • 母子手帳の写しなど(会社によって初回申請時に確認)
5. ハローワークへの初回申請
  • 申請期限
    • 育休開始日(2026年9月8日)の翌日から4ヶ月以内(遅くとも2027年1月8日まで)
6. 給付金の支給

ハローワークでの審査後、申請から1〜2ヶ月程度で従業員の指定口座に振り込まれます。(例:2026年12月下旬〜2027年2月上旬頃)

ステップ2 Aさんの育児休業給付金申請(2回目以降)

育児休業が続く限り、原則として2ヶ月ごとに申請と支給が繰り返されます。以下に2回目以降のスケジュールをまとめます。

給付対象期間申請書配布従業員提出期限ハローワーク申請期限支給目安
2026年11月8日〜2027年1月7日2027年1月上旬2027年1月下旬2027年3月7日まで2027年3月上旬〜下旬
2027年1月8日〜2027年3月7日2027年3月上旬2027年3月下旬2027年5月7日まで2027年5月上旬〜下旬
2027年3月8日〜2027年5月7日2027年5月上旬2027年5月下旬2027年7月7日まで2027年7月上旬〜下旬
2027年5月8日〜2027年7月9日2027年7月上旬2027年7月下旬2027年9月9日まで2027年9月上旬〜下旬

夫Bさんの育児休業給付金 申請フロー(パパママ育休プラス利用時)

夫Bさんの育休期間はパパママ育休プラスの適用により子が1歳2ヶ月となる前日まで延長されます。

申請フローは産後パパ育休と通常育休で異なるため、それぞれ確認しておきましょう。

ステップ1 育休期間①(産後パパ育休)の給付金申請

出生時育児休業給付金は、子の出生後8週間以内に通算14日以上の育休取得が支給要件です。

これに満たない場合は給付金が支給されないため、従業員への事前案内を徹底しましょう。

育休期間①(1回目・7日間)
  1. 育休期間
    • 2026年7月10日 〜 2026年7月16日(7日間)
    • ※この時点では通算14日以上の要件を満たしていないため、単独申請はせず次の育休期間と合わせて申請します。
育休期間①(2回目・15日間)
  1. 育休期間
    • 2026年7月25日 〜 2026年8月8日(15日間)
    • ※この期間の取得完了により産後パパ育休の合計取得日数が22日間となり、通算14日以上の要件を満たします。
両期間を合わせた給付金申請

2回の育休期間が終了した後、これらの期間分の給付金をまとめて申請します。

  1. 給付対象期間
    • 2026年7月10日 〜 2026年7月16日 ・2026年7月25日 〜 2026年8月8日(合計22日間)
    • ※給付金は、これら合計22日間分がまとめて支給されます。
  2. 申請書の配布・記入依頼
    • 期限
      • 育休2回目終了後、内容が確定した時点(例:2026年8月中旬頃)
  3. 従業員からの書類受け取り期限
    • 期限
      • 会社指定の期日(例:2026年8月下旬頃)
    • 受け取る書類
      • 出生時育児休業給付金支給申請書・振込口座の通帳の写しなど
  4. ハローワークへの申請期限
    • 産後パパ育休初回開始日(2026年7月10日)の翌日から4ヶ月以内(遅くとも2026年11月10日まで)
  5. 給付金の支給
    • 申請から1〜2ヶ月程度で従業員の指定口座に振り込まれます。(例:2026年9月下旬〜11月上旬頃)

ステップ2 育休期間②(通常の育児休業 / パパママ育休プラス適用)の給付金申請

この期間は独立した新たな育児休業期間となるため、給付金申請上も初回申請として扱われます。

  1. 育休期間
    • 2027年7月10日 〜 2027年9月9日
  2. 給付対象期間
    • 2027年7月10日 〜 2027年9月9日(2ヶ月間分)
    • ※パパママ育休プラスによって延長された期間も給付金の支給対象です。
  3. 申請書の配布・記入依頼
    • 給付対象期間終了後、内容が確定した時点(例:2027年9月中旬〜下旬頃)
  4. 従業員からの書類受け取り期限
    • 会社指定の期日(例: 2027年10月上旬頃)
    • 受け取る書類
      • 育児休業給付金支給申請書
      • 振込口座の通帳の写し
      • パパママ育休プラスの適用を示す書類
      • 妻Aさんの育休期間を示す書類の写し
  5. ハローワークへの申請期限
    • 育休開始日(2027年7月10日)の翌日から4ヶ月以内(遅くとも2027年11月10日まで)
  6. 給付金の支給
    • 申請から1〜2ヶ月程度で従業員の指定口座に振り込まれます。(例:2027年10月下旬〜12月上旬頃)

育休給付金申請フロー共通の重要ポイント

  • 「通算14日以上」の要件
    • 出生時育児休業給付金は、子の出生後8週間以内に通算14日以上の休業が必要です。
    • 要件を満たさない場合は支給されないため、従業員への事前案内を徹底しましょう。
  • 申請は原則会社経由
    • 従業員から必要書類を受け取り、会社がまとめてハローワークへ申請します。
  • 申請期限の厳守
    • 最初に取得した育休の開始日を起算日として4ヶ月以内が期限です。
    • 分割取得でまとめて申請する場合も期限を過ぎないよう管理しましょう。
  • 給付対象期間の確定後に申請開始
    • 給付対象期間が終了し出勤の有無などが確定した後に申請書の配布・申請を開始します。
  • 支給時期
    • 申請からハローワークの審査を経て振り込まれるまで通常1〜2ヶ月程度かかります。従業員に事前に伝えておきましょう。

まとめ|育児休業給付金の申請フローと人事担当者が押さえるべきポイント

本記事では育児休業給付金の申請手続きと具体的なフローを解説しました。

複数制度を組み合わせた分割取得の場合も給付金は支給されますが、産後パパ育休については通算14日以上の取得が支給要件となるため、取得期間と申請タイミングを従業員と事前に確認しておきましょう。

初回申請は育休開始日の翌日から4ヶ月以内、2回目以降は原則2ヶ月ごとという期限を厳守し、支給までに1〜2ヶ月程度かかる点も従業員に案内しておくことが重要です。

次回予告|育休中の社会保険料免除と手続きのポイントを解説

次回は育休中の「社会保険料の免除」について、仕組みと注意点を解説します。従業員への案内や実務対応に役立つ情報をお届けします。

次回の記事は👉育児休業期間中の社会保険料は免除?月々の給与・賞与免除も解説

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戸塚淳二
この記事を書いた人
  • 執筆者|社会保険労務士 戸塚淳二(社会保険労務士登録番号|第29240010号)
  • 日々、企業の「ヒト」と「組織」に関わる様々な課題に真摯に向き合っています。労働法の基本的な知識から、実務に役立つ労務管理の考え方や人事制度の整え方まで、専門家として確かな情報を初めての方にもわかりやすくお伝えします。

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