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「もしかして受かるかも」(社会保険労務士試験合格体験記14)

社会保険労務士試験合格体験記14 副業社労士の社労士試験合格体験記
ひょっとしたら・・・
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また予期せぬ事態と試験前の準備

8月に入り、私は加工部に配属され、日々の業務に取り組んでいました。

しかし、ここでもまた想定外の出来事が起こります。

以前、私が営業部に在籍していたときに一緒に仕事をしており、私の担当業務を引き継いでくれたKさんが、突然退職されることになりました。理由は、夏場の異常気象によって野菜の価格が想定以上に高騰し、損金が発生したことを会社から責められ、退職。なにやってんだか。

月刊社労士受験
私がお世話になった月刊誌

加工部の人手不足を何とか補おうとしていた矢先に、今度は営業部の体制が崩れ始めるという、何とも皮肉な展開です。

とはいえ、私自身、この一件についてはかなり俯瞰的に見ていました。もはや自分がどうにかできる話ではありませんし、目の前には本試験が迫っていました。試験当日まで、残すところ3週間。職場の混乱に多少の不安は感じつつも、気持ちはどこか冷静でした。

「ここまで来たら、あとは時間をどう確保するか」——その一点に集中したいところでした。今からでも少しずつ勉強時間を積み重ね、できる限りの準備をして本番に臨みたい、そんな思いを強くしていました。

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受験票到着

受験票が届きました。

正直に申し上げますと、4月に受験料を送金して申し込みをしたものの、「ちゃんと注文通っているのかなぁ」という不安が少しだけありました。何かしらの確認メールが届くわけでもなく、申し込み後は特に音沙汰もなかったため、どこか現実味が持てないまま夏を迎えていました。

そんな中で届いた受験票。封を開けて目に入ってきたのは、

「令和3年8月22日(日) 試験会場 関西大学」

ようやく、試験が近づいていることを実感しました。

「関西大学か、ちょっと遠いな。始発で行かないといけないかもしれない」
そんなことを考えながら詳細を確認すると、着席時刻は10時。
「意外と遅いな。8時ごろに家を出れば間に合いそうだ」
と、少し安心したのを覚えています。

この時点では、まだ気持ちはどこか落ち着いていて、「いよいよだな」という感覚よりも、「まずは無事に試験会場にはたどり着けそうだ」という小さな安心感のほうが大きかったように思います。

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根拠の薄い自信

この本試験が直近に迫ってきたときの当時の私の嘘偽りのない、社会保険労務士試験に対する感覚を言います。

試験直前のこの時期、不思議と悲壮感はなかったと思います。いや、本当は勉強時間がまったく足りていないことなんて、自分が一番わかっていたんです。世間でよく言われる「社労士試験は1000時間の勉強が必要」という言葉に照らし合わせると、自分の勉強量なんてせいぜい肌感覚ですが200時間程度だったと思います。まとまった時間を取れた日もあれば、仕事に追われて何もできなかった日もあります。時間の記録なんてとっていなかったのですけれど、感覚的にはそんなものだと思います。

なのに、なぜか「ひょっとしたら受かるんじゃないか」と、どこかで期待してしまっていました。自信があったわけじゃないんです。この試験がもし記述式であったなら「とても太刀打ちできないだろう」と思っていたと思います。ただ、試験がマークシート式であることが、そんな甘い見込みを生んでいたのかもしれません。「選択肢から選ぶ」ことができれば、思い出せるかもしれない。直感が働くかもしれない。蓄積した知識が、意外と本番でつながってくれるかもしれない。そんな「勘違い」とも言える希望が、どこかにありました。

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試験当日への不安と期待

もちろん、直前期には不安もありました。会社で色々あったこと、年齢的なことなどもあり「一発で切り抜けたい」という思いもありました。でも、その不安・思いさえも、試験当日の「ワンチャン」にすり替えていたような気がします。今考えれば「無謀な考え・感覚」だったかもしれないけれど、「全然ダメかもしれない」と本気で思うことは最後までありませんでした。

むしろ、ここまできたら何とかなるんじゃないか。運とタイミングと、ちょっとの奇跡が重なれば、合格ラインを越える可能性だってゼロじゃない。そんな根拠のない自信と、小さな希望が入り混じった状態で、本試験の当日を迎えようとしていました。

まるで一か八かの勝負に挑むような感覚でした。でも、どこかで「あるかもしれない」という気持ちが消えませんでした。いや、実際のところ、私は本気で合格できると思っていたのではないのでしょうか?

勉強時間が十分でなかったことは自覚していましたが、それでも「マークシート式である以上、可能性はゼロではない」「これまでの経験と直感で何とかなるかもしれない」と、自分なりに合理的な見込みを立てていました。試験直前まで、その見込みが大きく外れているとは、なぜかどうしても思えませんでした。

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本当の直前期

ただ、直前期の学習環境は決して恵まれていたとは言い難かったです。

私が携わっている中央卸売市場では、毎年お盆前と年末に繁忙期が訪れます。15〜16年前にはこの時期、徹夜での作業も珍しくありませんでした。近年はそこまでではないとはいえ、依然として年間でも最も多忙な時期であることに変わりはありません。

当然ながら、試験直前のこのタイミングで、十分な勉強時間を確保するのは困難を極めました。むしろ、まったく机に向かえない日が出ることもあり、「最後の追い込み」など程遠い状況だったと言っていいです。お盆明けから本試験までの数日間は多少勉強することができたものの、直前4コーナー怒涛の捲りは発生しませんでした。

それでも、不思議と気持ちは前向きでした。やれるだけのことはやった(と思う)。あとは自分の感覚と、当日の集中力にすべてを託すだけです。万が一の一発があるかもしれない。そんな淡い期待で、私は試験当日を迎えることになります。

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