就業規則
創業したばかりの会社では、「まだ従業員が少ないから就業規則は必要ない」と考える社長様が多いかもしれません。また、就業規則を作成することで、従業員の自由な雰囲気が失われるのではないかと不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、私は、少人数のうちにこそ、会社のミッションやビジョンを従業員と共有し、しっかりとした方向性を示すためのツールとして就業規則が重要だと考えています。
従業員が会社に入社する理由は、ただの給与だけではなく、会社のミッションに共感し、業務を通じて社会貢献や自己実現をしたいという気持ちからです。そのため、会社のビジョンを明確に伝え、共にその実現に向けて働いていくことが大切です。
この「社会貢献」「自己実現」という気持ちを大切に育てていくためには、就業規則が不可欠です。規則は一方的に会社が決めるものではなく、社員と共に作り上げていくことが、社員の働きやすさを実現するために最適な方法です。
交通ルールが、守ることで安心して道路を歩けるように、就業規則も、みんなが守ることで安心して働き続けることができます。就業規則は社員だけが守るものではなく、会社も守るべき約束事です。このような規則が整っていることで、社員のモチベーションを支え、優秀な人材を引き寄せることにもつながります。
創業間もない小さな会社でも、従業員数が少ないうちから就業規則を整えることを強くお勧めします。それが、会社と従業員が共に成長するための大きな一歩となるでしょう。
助成金申請に就業規則制定は欠かせない一要素となっています。
申請要件としての重要性
多くの助成金では、就業規則が申請要件に含まれています。特に、育児・介護休業法やハラスメント防止対策に関連する助成金では、就業規則の整備が申請の前提条件となります。
法令遵守の証明
就業規則を整備することで、企業が労働法令を遵守していることを示すことができます。助成金の申請時には、法令を遵守した働き方が実現されていることが求められ、そのために規則の整備が必要です。
労働環境の整備と信頼性
就業規則は企業の労働環境を整えるための基本的なツールです。規則を明確にすることで、従業員に対して安心できる労働環境を提供し、企業の信頼性を高めることができます。これにより、助成金を受けやすくなります。
労務トラブル防止に就業規則制定は有効です
ルールの明確化
就業規則により、業務内容や勤務時間、給与体系など、企業と従業員の間で共有すべき基本的なルールが明確になります。これにより、誤解や認識の違いによるトラブルを未然に防げます。
法令遵守の証明
就業規則は、労働基準法や関連法令に基づいて作成されるため、企業が法令を遵守していることを証明できます。これにより、法的な問題を避けることができます。
トラブル発生時の解決策
万が一、労働条件に関する問題が発生した場合でも、就業規則に基づいて解決策を模索することができます。具体的な規定があれば、適切な対応がしやすくなります。
