前回のブログの時期より少しだけ時間が遡ります。いざ、勉強をスタートさせるときの話です。退院した直後くらいからテキスト購入後くらいまでです。
資格試験の勉強を始めるとき、多くの人がまずやるのが「勉強法のリサーチ」。私も類に漏れず、ネット検索やYouTubeで「社労士 勉強法」「合格体験記」などと調べまくりました。そうすると山ほど情報が出てきます。6か月で合格したとか、一発合格したとか色々ありました。
そしてその中でよく見かけるのが、
「最初にテキストを読んでも意味がない」
「まずは問題を解いて出題傾向をつかもう」
というアドバイス。
確かにこれは、一理あると思います。実際、過去問を解けば試験のクセや頻出論点が見えてくるし、それを知った上でテキストを読んだ方が効率的になるのは間違いないと思います。
こういう情報は非常に説得力があります。たしかに、いきなりテキストは「地図のない旅」になりがちですよね。社労士試験は法律系資格の中でも科目数が多く、労一・社一に至ってはどこまで広くてどこまで深いのかわからない。なんせテキストが分厚いし字が小さい。そうなると、最初から真面目に読み進めるのはしんどいし、きっと時間がかかる。「この内容、本当に出るの?」「何を言っているのかわからない」と疑問に思いながら読むのは、正直効率が悪いです。(もともと効率の悪い独学を選んでいるのにさらに効率が悪くなる)それなら、過去問を先に見て「このテーマ、やたら出てくるな」とか「この言い回し、引っかけっぽいな」と気づく方が、確かに学習の取っかかりにはなります。
私はというと、社会保険労務士試験の勉強をするにあたり、本気で机に向かって勉強するのは実に久しぶりでした。正直、最後に集中して勉強したのは、大学受験のときまで遡ります。
その大学受験を思い出してみると、確かにあの頃、テキストを読み込むというよりも、ひたすら問題を解いていた記憶が蘇ってきます。過去問、模試、演習プリント…。とにかく数をこなす中で、知識を自然に身につけていったように思います。
だから、「まずは問題から入るべき」という勉強法は、正直ちょっと腑に落ちたんです。ある意味で自分にも合っているのかも…そんなふうに思った瞬間もありました。
で、さっそく社労士試験の過去問にチャレンジしてみたんですが――
「これ、ちょっと無理じゃね?」「効率がいいとか悪いとかの問題じゃないよな」「あくまで勉強を始める第一歩としては完全に間違っているような気がしてきた。」
ここでふと気づきます。
「高校受験・大学受験のときの勉強って、いきなりゼロから始めたわけじゃなかったよな。」高校受験や大学受験って、実はその2~3年前から学校の授業で少しずつ積み上げてきた知識がベースにあって、その上に受験対策を重ねていたんですよね。部活動をしながら、友達と遊びながらも、日々の学校生活の中で自然と触れてきた英語や数学、国語といった「下地」があってこその受験勉強でした。
でも、今回の社労士試験は全く違います。一から始める、法律の世界。ゼロからのスタート。しかも、学生時代とは違って、生活や仕事と両立しながらの勉強です。
だからこそ、あのときと同じ「ひたすら問題演習で突き進むスタイル」が、今の自分にも当てはまるのか?と考えると、少し立ち止まる必要があると感じました。
「まず問題から入れ」というアドバイスは、確かに理にかなっているとは思います。でも、それが今の自分の置かれた立場、状況に当てはまるとは限らない。
問題に入る前に、やはり基礎的なところを固める必要があるな、と思いました。
次回に続きます。
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